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19

September

2018

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こどもにカメラを渡してみたら? Vol.1 彦馬さん(4歳)

お子さんにカメラを渡して写真を撮らせたことはありますか? こどもならではの目線から撮影された写真には、大人が撮影したものとは少し違う味があるように感じます。キッザニアの窓では、そんな“こどもカメラマン”を持つ家族にお話を伺います。第1回目は、嶋田珠恵さんと、長男・彦馬さんです。


はじめに渡したのは、本物のカメラだった。

今回お会いした嶋田さんは、長男の彦馬さん(4歳)と長女の紗英さん(2歳)を育てる二児の母。

嶋田さんはInstagramに “hikoma_camera”というアカウントを作り、彦馬さんが撮った写真を投稿することを日々の楽しみにしています。ほのぼのとした写真からは彦馬さんの日常を垣間見ることができ、「今日の彦馬は何を捉えたんだろう?」とこちらも興味津々に。新しい写真がアップされるたびに頰が緩んでしまいます。

「髪の毛ボサボサのママ。」

 

——いつも楽しみながらhikoma_cameraを拝見しています。初めて見た時は、それがお子さんが撮った写真だとは気づかず、「なんか面白い写真がいっぱいあるな」と思って眺めてました。

嶋田 こどもが撮った写真だけをインスタにアップしている人、あまりいないですからね。

——写真にコメントを添えていますよね。嶋田さんが、彦馬さんになりきって。上の写真だと「髪の毛ボサボサのママ」とか(笑)。それを読んでいくうちに、「あ、なるほど!」と。“hikoma_camera”という名前の意味もわかりました。「これ、彦馬さんの目線なんだ!」って。

嶋田 はい。一応、インスタのプロフィールのところには、「息子がcanon M10・iPhoneで撮った写真たちです」と書いてます。

——スマホだけでなく、一眼レフも使って撮ってるんですね。初めてカメラを持たせたのはいつですか?

嶋田 2歳半くらいだったと思います。

——きっかけは何だったんでしょうか?

嶋田 私の夫がカメラマンなんです。家の中にカメラがあるのが日常で。ある日、彦馬に、家で使っている一眼レフを持たせてみようってなったんです。

——カメラが身近にあったんですね。

嶋田 もちろん、初めは撮らせたりはせず、格好だけ。「こうやって撮るんだよ」って、ファインダーを覗かせていましたね。

——おもちゃみたいな感覚ですね。

嶋田 そうですね。その後、私が使っているミラーレスの一眼レフを持たせるようになりました。撮るようになったのはそこからですね。

——最初に使ったカメラはスマホじゃないんですね。そこが面白いです。本物を使わせてみようとなったところが。

嶋田 はい。一眼レフが先で、スマホが後ですね。hikoma_cameraも、最初の頃はミラーレスで撮影したものばかりでした。

——僕、これが好きです。上手だなあと。

「ママの臨月のお腹。」

 

嶋田 「撮って」と頼んだわけじゃないんですが、カメラを渡したら、自分で撮ってました。目線的にお腹があったというのもあるでしょうけど。こどもだから、目線が低いんですよね。

——なるほど。よく、自分の足を撮ってますよね。撮ってるというか、写っちゃってるんでしょうか。あれもかわいいなと(笑)

「ぼくの足とアンパンマンのピザだよ。」

「ぼくの足といもうとだよ。」

 

嶋田 確かに、多いですね(笑)

 

大人が撮れない “空気”を撮る。

——ところで、“彦馬”という名前、いい響きですね。

嶋田 日本で最初に写真撮影を行なった上野彦馬という人物から取った名前です。

——そうなんですか! 生まれながらのカメラマンだったのですね。

嶋田 私の夫はカメラマンですし、私も一時期、カメラマンをやっている時期があって。両親の共通点である写真に関連した名前をつけたんです。

——いい写真を撮るわけですね……。嶋田さんが好きな1枚はどれですか?

嶋田 妹のお尻を撮ったやつですね。

——いいですよね。妹さんシリーズも多いですよね?

「僕のいもうと。」

「いもうとは最近とうもろこしが大好きなんだ。」

「いもうとが朝ごはんでバナナ食べてるよ。」

 

嶋田 彦馬もそうなのかもしれませんが、私は、人が写っている写真が好きですね。撮られたほうは意識してないので、構えていない表情が撮れるんです。

——こどもが撮ってるわけですもんね。

嶋田 そうなんです。大人が撮ろうとすると、やっぱり身構えちゃうじゃないですか。

——いい顔しようとか、欲が出てしまう。

嶋田 そういうのがないので、自然な空気も写してくれますよね。生活感もすごく出ますが(笑)。

「会社に行く準備のパパ。」

 

——大人は絶対撮らない写真ですね(笑)。この1枚なんか、空気そのものを撮ってます。

「毎日見ているキッチン。」

 

嶋田 生活感がすごくて、お恥ずかしい……。

—— 先ほどの、妹のお尻を撮った写真も、自然な日常を捉えている感じがいいんでしょうね。

嶋田 これは私の義父と、娘と私を撮ってくれた写真なのですが……。

——お父さん、小屋に入る途中ですよね……。

嶋田 はい……。口も半開きで、私も半目ですし。大人だったら、普通はこの状態を撮らないですけど。

——それがまたいい味になってます(笑)。嶋田さんも、こういう1枚をちゃんと残されてるところがいいですね。こどもに写真を撮らせるなら、親としては「上手に撮れなかったな」と、むやみにデータを消したりせず、1枚1枚をよく見てあげると、“迷作”が生まれているかもしれません。

 

写真を通して、こどもの目線を知れる。

——彦馬さんが最近興味のある対象ってありますか?

嶋田 自撮りですかね。

——ああ、確かに多いですね。

嶋田 iPhoneを使えば、自撮りができることを知ってからは、もう……。

「自撮りだよ。」

「そして自撮りだよ。」

「自撮り、こうなっちゃうこともあるよね…。」

 

——最後の、残念な1枚もまたいいですね(笑) 地球と太陽みたいです。スマホはよく渡しているんですか?

嶋田 基本的には渡さないです。撮りたいと言われたら、渡していて。

——そうなんですね。

嶋田 ゲームもたまにやらせたりもしますが、それに比べてスマホのカメラは押せば撮れるから、簡単なんでしょうね。自分が動けば撮れるものも変わるし、いろいろできることを楽しんでいるようです。

——よく、カメラマンの入門書に、「初めはズーム機能に頼らずに、自分の足で対象に近づいたり、離れたりして距離をつかもう」と書かれていますよね。それを実践しているかのようです。ミラーレス一眼のほうも、まだ使っているんですか?

嶋田 誕生日とか、家族のイベントがある時に、私たちが撮っていると、「僕も撮りたい」となって、渡しています。

——妹さんの誕生日の写真、ありましたね。

「昨日はいもうとのたんじょうびだったんだ。ぼくもカメラで撮ってあげたよ。」

 

嶋田 これは、彦馬が撮っている様子を私が撮ったものです。

——いいですね。

嶋田 こちらは彦馬が撮った写真です。

——両方の目線を知れて、面白い。

嶋田 こどもにカメラを渡すと、こどもが何を捉えたいか、何に興味を持っているのかわかるのも面白いところですね。

——たしかに。「なぜそれを!?」みたいな(笑)。

嶋田 はい。最近、息子は工作に興味があるようで。紙飛行機を作ったり、牛乳パックでロボットを作ったり。

——立体物が好きなんでしょうか。ブロックとかを撮っていますよね。

「ブロックを作るのが楽しいんだ。」

 

——写真を通して、「あ、今これに興味があるんだな」ってのがわかるのも、いいですよね。

嶋田 はい。

——彦馬さんの将来の夢は、やっぱりカメラマンなんでしょうか?

嶋田 こないだはパイロットになりたいと言ってました(笑)。 カメラマンの時期もありましたが。

——嶋田さんは、どのような想いで“彦馬カメラマン”を見守っているのでしょうか?

嶋田 絵を描くのもそうですけど、感性が磨かれるのではないかと。本人はあまり考えてないと思いますが、いろいろと何かを感じるから、撮っているわけでしょうから。

——なるほど。

嶋田 あと、いろんな体験をさせてあげたいな、と思っています。自分が幼い時に見たものや体験したものって、大人になってもすごく影響されているなと私自身が思ったので。だから、将来、いろんな選択肢が持てるように、その土台をつくってあげたいですね。

——カメラで何かを撮る楽しみも、その一つなんですね。今日はありがとうございました。

 

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