thumbnail

20

August

2018

SNS SHARE

偉人たちの失敗vol.4

人は失敗から多くを学びます。できればこども達には、いろいろな体験をしながら、たくさんの失敗にも出会ってほしいものです。「キッザニアの窓」では、偉人たちが体験したさまざまな失敗を紹介。「あの人も、こうして大きくなったんだよ」と、失敗を前向きに捉えるきっかけとして、お子さまにお話ししてみてください。


 

難聴で作曲家人生の絶望を味わう。ベートーベン

名曲を多数世に残したことで有名なベートーベン。幼いころから父親にピアノのスパルタ教育を受け、25歳からは耳鳴りに悩まされ、徐々に聞こえなくなっていく耳と戦いながら作曲活動を続けた彼の一生は、苦労の連続でした。晩年まで様々な病気に苦しめられながらも、楽曲制作はやめませんでした。ある日、ベートーベンは3年ぶりに上演されるオペラ「フィデリオ」の指揮を任されます。いざ稽古場で指揮を始めると、不安そうな表情を浮かべ、ざわつき始めた楽団員。演奏と指揮が合わないのです。秘書からのメモ書きを読んだベートーベンは、自分の耳が完全に聴力を失ったことに気づき、悲しみのあまりその場から逃げ出してしまいます。しかし、その後ウィーンでの発表会で、もう一度指揮台に上ったベートーベン。そこにはなんと指揮者が2人。彼は失敗を避けるため、自分ともう1人の2名で指揮をすることにしたのです。さらには、曲の最後に独唱と合唱をつけるという新しい楽曲を初めて披露。1時間を超える演奏が終わった時、観衆からは割れんばかりの拍手喝采が沸き起こりました。異例の5回ものアンコールにこたえ、演奏会は大成功を収めました。稽古場での大きな悲しみに負けずあきらめずにアイデアを練る責任感と情熱の大切さを教えてくれるエピソードです。

もっと知りたかったら読んでみよう!
『学習漫画 世界の伝記 ベートーベン』(集英社)

 

絶望から2度の自殺未遂。西郷隆盛

明治維新の中心人物として先頭に立ち、多くの人々から慕われた西郷隆盛。薩摩藩の武士として激動の運命に立ち向かい、日本の未来を切り開いたことで有名ですが、実は恩人の死や流罪に絶望し、2度もの自殺未遂などを経験しています。1851年、島津斉彬が薩摩藩の藩主になり、西郷の貧しい者の立場に立った心のこもった意見書を読んだ斉彬にその実力を買われて庭方役に任命されました。庭方役とは藩主の手足となって秘密裏に動く重要な役割です。斉彬の考えを実現するために京都の重要人物を説得して回っていたある日のこと、西郷の耳に訃報が届きます。斉彬が病気で倒れ、急死してしまったというのです。斉彬を失ったショックで夢も希望も失った西郷は、殉死の切腹を決意しますが、親しくしていた京都清水寺の僧侶月照に「西郷がやるべきことは斉彬の遺志を継ぐことだ」と諭されます。その後、幕府や藩から追われてしまった月照とともに西郷は2度目の自殺を図りました。月照は息を引き取りましたがひとり生き残った西郷は自分の犯した過ちを反省し、動乱の時代が続く中、これまで以上に敵味方関係なく熱心に耳を傾け、新しい政治体制を作ることに注力します。薩英戦争後、藩同士の協力がなければ国の未来はないと考えた西郷は、犬猿の仲である倒幕派の長州藩と手を組むことを考えます。命を守るための武器を持たずに来た西郷の説得の末、1866年、ついに薩長同盟が成立したのでした。失敗や絶望から一度立ち止まり、自分自身を見つめ直すことで道は開けるということを、西郷は教えてくれています。

もっと知りたかったら読んでみよう!
『学習まんが 世界の伝記NEXT 西郷隆盛』(集英社)

 

不正品を売りつけ、銃を突きつけられる。スティーブ・ジョブズ

革新的な製品を次々に生み出したコンピュータ業界の実業家、スティーブ・ジョブズは、21歳の若さでアップルコンピュータを創業し、35年の間にMacintoshやiPod、iPhoneなどの画期的で使いやすい製品を次々と生み出しました。まだ彼が高校生だった頃、コンピュータは、大企業や大学の研究機関にしかなかった高価で巨大なものでした。ジョブズはコンピュータを普通の人が当たり前に持つような一般的なものにするため、相棒のウォズニアックと研究開発に打ち込みます。ある日、ジョブズはいたずら心から電話回線をハッキングすることで長距離電話をタダでかけられる装置「ブルーボックス」の開発に成功。完成品を見て、「こんなに面白いものを独り占めするのはもったいない」と、100台限定で販売することに。ジョブズの直感は見事に当たり、装置は飛ぶように売れていきました。しかしある日、販売しようと声をかけた客から突然銃を突きつけられたジョブズ。驚いた2人は装置を渡し死に物狂いでその場から立ち去り、「ブルーボックス」の販売を中止しました。不正品を販売し、危険な目に遭ったことは、決して褒められることではありませんが、自分の創り出したものが皆をわくわくさせるという実感と自信は、その後のジョブズの人生に大きな影響を与えました。

もっと知りたかったら読んでみよう!
『学習漫画 世界の伝記NEXT スティーブ・ジョブズ』(集英社)

 

偉人たちの失敗vol.1

偉人たちの失敗vol.2

偉人たちの失敗vol.3

この記事を友達にシェアしましょう